誰かが君に恋してる。~純情男子の恋の傾向と対策
「好きにならないでくれればよかったのに、って、思ってた頃もあったけど…
それは違うと思ったんだ。」
酒井は優しく眼を伏せる。
「俺のことをそんな風に見ててくれたんだとか、思っててくれたんだとか、
それはやっぱり嬉しいことだし。
それを勇気を出して伝えてくれたことにも感謝してる。
ただ、その想いに応えられないことは、申し訳ないと思ってるけど。
でもその応えてあげられない痛みも、愛を貰った代償だと俺は思うんだ。
愛したけど応えて貰えない痛みを、俺が半分引き受けて分け合ってる、って思うことにしたんだ。
だからそれも辛くはないよ。」