誰かが君に恋してる。~純情男子の恋の傾向と対策
“変人”で有名なのよ!
あやのが声を潜めて言った。
「変人?」
「そう。」
教室でもいつも勉強ばかりしていて、会話は最新の科学雑誌とクラシック音楽、それにかなりマニアックそうなアニメらしき話。
とにかく見た目は地味で、髪も制服も校則遵守。いや、スカート丈なんかは校則の規定より+10cm以上。
もちろんノーメイク。
あやのの話を聞いて俺は思わずゴクリと唾を飲む。
(ヤバいぜ、ピカル…)
とピカルの心配をすると同時に、ピカルの悪趣味ぶりにも若干退く。
白鳥さんに逢ったことはないけれど、なんとなくこんな感じ、というイメージが浮かぶ。
おさげにグルグル眼鏡にミモレ丈のスカートの昭和の女学生みたいのが。