誰かが君に恋してる。~純情男子の恋の傾向と対策
そんなことを思っていると、



「話したいことがあって。」



唐突に彼がそう言った。



(えぇっ?私、にっ!?)



実は後ろに誰かいてその人に話してる、とかじゃないよね!?



こっそり背後をチラ見する。

誰もいない…

チラ見の拍子に髪がさらりと頬に掛かる。

良かった、髪で顔が隠れる…

これならきっと赤い頬も見られないで済む。



そんな私の動揺は他所に彼が続ける。



「放課後、もう一度逢えないかな?」



(えぇぇぇぇぇ!?)



いよいよもって私じゃない、よね!?

男の人に呼び出される身に覚えがないんですが…



多分今私、どんぐりまなこのアホみたいな顔してるに違いない。

あぁもう逃げ出したい…

いや、私じゃないんだったら逃げ出してもいいはず。

これは私に向けられた言葉なの!?

それとも他の美人さんに向けられているの!?

誰か教えてー!
< 200 / 240 >

この作品をシェア

pagetop