誰かが君に恋してる。~純情男子の恋の傾向と対策
白い光沢の外観が清潔な可愛いお店の前で彼が立ち止まる。



「ここだけど良い?」



「あ…うん。」



店内に入って、カウンターでキャロットピーチオレンジのスムージーを注文してもらう。



スクバからお財布を取り出すと、彼はそれを遮るように私の前に手を伸ばして言った。



「今日は俺に奢らせて。」



「えっ…!?」



それはダメだ!

初めて会った人に奢ってもらうわけにはいかない!



なんとしてもお金を払わなきゃ!

とお財布のファスナーに手を掛けた時、彼が続ける。



「そうさせて?

好きな子に奢るのが夢だったんだから。」



「!!」
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