誰かが君に恋してる。~純情男子の恋の傾向と対策
「う、うーん…ま、まぁくん、とか…」

五十嵐が顔を赤くして俯いて応える。



「まぁくん!可愛い!

ってかますますリア充感!

羨ましいっ!あはは!」

「的矢、デカイ声出すなよっ!恥ずかしいから!」

「ピカルも羨ましいよな?」

「…なんで一々俺に振る?」

「とっ、兎に角それ、渡しとくから!」

そう言って五十嵐は逃げるように自分の教室に帰って行く。



「あんな焦ってる五十嵐、いや、まぁくん、めったに見ねぇよな。」

的矢がまだ笑っている。

そこで授業が始まるチャイムが鳴った。



「はいはい。的矢も名前「マモル」だからまぁくんね。

まぁくん、授業始まるよ。」

酒井が的矢の肩を組んで席に連れていく。

「誰がまぁくんだよっ!?」
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