誰かが君に恋してる。~純情男子の恋の傾向と対策
駅から歩いて10分程で菊女に着く。

招待状を受付に出すと無事校内に通された。

的矢の服装で入れないんじゃないかと内心ドキドキしたけど…

サングラスだけは止めさせておいて良かった。



「で、ピカル。どこ行くの?」

「え、あぁ…」



そうだ、どうしよう…



「2年生、だと、思うんだ。」

「じゃまず2年生のとこから行く?」

酒井がパンフレットを広げる。



本校舎の4階で2年生が模擬店やイベントをやっているらしく、俺たちは階段を上がって4階に向かう。



(彼女に逢えるんだ…)



胸が激しく鼓動する。

階段を上がる度、空気が薄くなるみたいだ。



4階に着いて俺は小さく深呼吸した。



(…行くぞ!!)
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