現状報告!オタク女子ですが、エリート上司に愛されてます。
マサちゃんとのランチを終え、店に戻る。
まだお昼に行っていない志木さんは、いつもの席で、いつものようにパソコンと向き合っていた。
そんな彼の姿を見ながら、さっきのマサちゃんの言葉を思い出し、心がズキンと痛んだ。
あれはあくまでウワサ。本当かどうかはわからない。
だけど、本当だとしたら。
もしかしたら、志木さんが私のことを恋愛対象に選んだ理由は、私にとって悲しい理由なのかもしれない。
「ん? 戻ってたのか」
私の視線に気づいたのか、志木さんが軽く背伸びをしながら私に振り返る。
「あ、はい。休憩ありがとうございました」
「はいはい。俺もそろそろ行くかなー」
そう言いながらも、彼はまたパソコンと向き合う。いつものことだ。きっとあと二十分は席を立たずに仕事を続けてしまうのだろう。
牧原さんはまだお昼休憩から戻ってきていない。香島くんはお客さんのところに外出中。代理は電話中。
辺りに人がいないことを確認して、私は小声で志木さんに話しかける。
「あの……」
志木さんは再び私に視線を移し、「ん?」と首を傾げる。
「……今度のお休みの日、どこか行きませんか」