現状報告!オタク女子ですが、エリート上司に愛されてます。
「だから、その本についてももっと教えてよ。それは、そもそもどういう本なの? タイトルのまま? ガチムチリーマンが上司に襲われて毎晩眠れないっていう話?」
いや、だから頼むからその真顔で『ガチムチリーマン』とか言わないでください。真剣なの? それとも一周回ってギャグなの?
わからないから、ここは私も冗談っぽく返す。
「た、確かにそういう話ですけど、これでも純愛なんですっ。眠れないっていうのは、襲われているから眠れないっていうのもありますけど、それだけじゃなくて、上司のことを毎晩考えてしまうから眠れない、っていう意味もあるんですっ」
言いながら、”私、男性になに真面目にBL語っているんだろう”とも思わなくはなかったけれど……志木さんはそんな私のことが好きだって言ってくれているんだし、ちょっとくらいいいよね。
すると。
「なるほど。その気持ちは少しわかるな」
「え?」
聞き返して、彼の表情を見ると、とても穏やかな目で私を見つめていた。
「それってどういう……。志木さんも、眠れないほどに考えてしまう上司がいるんですか。もしくはガチムチリーマンの部下がいるんですか」
「いるわけないよね。怒るよ」
「すみません゛」
そこは怒るんですね。私がBL作品について語るのは良くても、自分をBL扱いされるのは嫌なのかもしれない。まあ、それはそうか。でも、だとしたら、あのオフ会の時は、相当ガマンしてくれていたのかもしれないな……。女性みんなでBLネタでいじって、志木さん自身も、みんなと話を合わせるために自らBLネタをぶちこんできて。
全部、私のためって思ったら、やっぱりうれしい。
「あ、でも、『眠れないほどに考えてしまう部下がいる』ってところだけは、正解」
「え?」
思わず聞き返すと、彼の大きな右手が、私の頬を包んでいた。
いや、だから頼むからその真顔で『ガチムチリーマン』とか言わないでください。真剣なの? それとも一周回ってギャグなの?
わからないから、ここは私も冗談っぽく返す。
「た、確かにそういう話ですけど、これでも純愛なんですっ。眠れないっていうのは、襲われているから眠れないっていうのもありますけど、それだけじゃなくて、上司のことを毎晩考えてしまうから眠れない、っていう意味もあるんですっ」
言いながら、”私、男性になに真面目にBL語っているんだろう”とも思わなくはなかったけれど……志木さんはそんな私のことが好きだって言ってくれているんだし、ちょっとくらいいいよね。
すると。
「なるほど。その気持ちは少しわかるな」
「え?」
聞き返して、彼の表情を見ると、とても穏やかな目で私を見つめていた。
「それってどういう……。志木さんも、眠れないほどに考えてしまう上司がいるんですか。もしくはガチムチリーマンの部下がいるんですか」
「いるわけないよね。怒るよ」
「すみません゛」
そこは怒るんですね。私がBL作品について語るのは良くても、自分をBL扱いされるのは嫌なのかもしれない。まあ、それはそうか。でも、だとしたら、あのオフ会の時は、相当ガマンしてくれていたのかもしれないな……。女性みんなでBLネタでいじって、志木さん自身も、みんなと話を合わせるために自らBLネタをぶちこんできて。
全部、私のためって思ったら、やっぱりうれしい。
「あ、でも、『眠れないほどに考えてしまう部下がいる』ってところだけは、正解」
「え?」
思わず聞き返すと、彼の大きな右手が、私の頬を包んでいた。