現状報告!オタク女子ですが、エリート上司に愛されてます。
すると今度は志木さんの方から、「井原さんの好きなタイプは?」と聞いてくる。
私は少し考えてから、
「うーん、細身の人が好きです。年下とか、アイドル顔のかわいらしい感じの男の子とかも好きです」
と答える。
まあ、今の私の頭に浮かんでいるのは、三次元の男性じゃなくて、二次元のキャラクターなんだけどね。
それに対し、志木さんは……。
「あれ? そうだっけ?」
「え?」
「それなら、〝あの本〟はなんだったの?」
「っ!」
心臓が、バックンと跳ねる。
さっきみたいに、志木さんにときめいたから、ではない。
マ、マズイ、マズイ。
この一週間、私は〝あのこと〟について、自分の都合の良い方に捉えていた。
それは、「課長がなにも言ってこないということは、もしかしたら課長は〝あのこと〟についてキレイさっぱり忘れてるんじゃないだろうか?」と思っていたということだ。
でも、彼は忘れてなんかいなかった。
「あの本の表紙みたいな人が好きなのかなってずっと思ってたんだけど」
ヤバいヤバいヤバい。なんとかして、彼の口を閉ざしたい。でも、動揺しすぎて、私は金魚のように口をパクパクさせることしかできなくて、言葉すら出てこない。
そんな私に、彼は言葉を続ける。
「なんだっけ、ガチムチリーマンの……」
「わーーー!!」
私はそこでようやく声を発することができた。
私は少し考えてから、
「うーん、細身の人が好きです。年下とか、アイドル顔のかわいらしい感じの男の子とかも好きです」
と答える。
まあ、今の私の頭に浮かんでいるのは、三次元の男性じゃなくて、二次元のキャラクターなんだけどね。
それに対し、志木さんは……。
「あれ? そうだっけ?」
「え?」
「それなら、〝あの本〟はなんだったの?」
「っ!」
心臓が、バックンと跳ねる。
さっきみたいに、志木さんにときめいたから、ではない。
マ、マズイ、マズイ。
この一週間、私は〝あのこと〟について、自分の都合の良い方に捉えていた。
それは、「課長がなにも言ってこないということは、もしかしたら課長は〝あのこと〟についてキレイさっぱり忘れてるんじゃないだろうか?」と思っていたということだ。
でも、彼は忘れてなんかいなかった。
「あの本の表紙みたいな人が好きなのかなってずっと思ってたんだけど」
ヤバいヤバいヤバい。なんとかして、彼の口を閉ざしたい。でも、動揺しすぎて、私は金魚のように口をパクパクさせることしかできなくて、言葉すら出てこない。
そんな私に、彼は言葉を続ける。
「なんだっけ、ガチムチリーマンの……」
「わーーー!!」
私はそこでようやく声を発することができた。