現状報告!オタク女子ですが、エリート上司に愛されてます。
どうしよう。見られた、知られた! まったくの他人ならともかく、同じ会社の、しかも有名人に!
私は、オタクであることも、ましてや腐女子であることは、会社の人たちには隠している。知っているのは家族と、同じくオタクである友人たちだけだ。
その日は、仕事のミスも相まって、泣きながらベッドに入り、翌日には目が腫れた。
いつ、私が腐女子であることが会社の人たちにバレるんだろう?とずっとビクビクしながら、数日間を過ごした。
幸い、志木さんは誰にも言わなかったようで、私に関する変なウワサが流れることはなかった。
去年、志木さんが融資課長として東駅前支店に異動してきた時は、それはもうかなり動揺したし、今度こそウワサを流されるかも……とも思った。
結果的に、志木さんはやっぱり誰にも言わないでくれた。
言わないでくれたというか、もうすっかり忘れてるんじゃないかと期待していた。
だけど、そうじゃなかった。
覚えて、いた。