現状報告!オタク女子ですが、エリート上司に愛されてます。
――チュンチュン……。
「ん……」
眩しい光を感じてゆっくりと目を開けると、カーテンの隙間から朝日が差し込んでいた。
私、なんやかんやで眠ってしまったんだ。しかも、わりとグッスリと……。
今、何時だろう? まあいいか、今日は土曜日だし。志木さんもまだ寝ているし。
(あ……)
気がつけば、私の右手は彼に握られたままだった。
志木さんも、私と同じような気持ちになって、それで眠れたのかな? そうだとしたら、ちょっとうれしい……。
「志木さん」
意味もなく、小声で彼の名前を呼んでみる。
「ん……」と、眠りについたまま寝言のように反応する彼がかわいいと感じた。
すると彼は。
「沙、代……」
……え。今、私の名前を呼んだ?
寝言とはわかっているけれど、ドキッとしてしまう。
すると、突然。
――ふにっ。
「へ」
……彼の右手が、私の……胸に触れた。
しかも、そのまま。
――ムニムニ。
「~~~っ!!?」
寝ぼけてるのはわかる、寝ぼけてるのはわかるけど!!
「キャーッ!!」
私はご近所にも聞こえたかもしれないくらい、大声をあげた。