現状報告!オタク女子ですが、エリート上司に愛されてます。
「なんで? お詫びの気持ちだよ」
「もっ、もう怒っていませんし、志木さんが悪いわけでもないですし! わ、私の胸にこんな高級な価値はありません!」
あ。動揺して変なことを言ってしまった。
そんな私に、志木さんは真面目な顔で。
「じゃあ、普通のお土産ってことで受け取ってよ」
「よ、余計にいただけませんよ! こんな高級なお土産、今までの人生でもらったことないです!」
「別に気にしないで、普通のおやつ感覚で家の人と一緒に食べてよ」
「い、いえ。ほんとにそういうわけには……。それに、お父さんもお母さんも今日は帰ってくるの夜遅いですし……」
「あ、そうなんだ。じゃあ、今は家に沙代ひとりなの?」
「あ、はい。そうです、ね……?」
家に、ひとり。
もし、志木さんを招き入れたら夜までふたりきり……。
なんてことを考えてしまって、途端に動揺する!
なんで⁉︎ 志木さんはそんなことなにも言っていないのに、なんで一瞬でも自らそんなこと考えちゃったの、自分ッ⁉︎
邪念を振り払うように頭をブルブル振ると、志木さんが少し驚いたように「どうした?」と聞いてくる。
「い、いえ。なんでもないです」と答えたけど、私も私に驚いている。
……なんか、もし少しでも志木さんのペースに巻き込まれたら、私は彼を家に入れてしまう気がする。
志木さんは今日は私に謝りに来てくれたのだからそんなことは言わないと思う。
でも、私は彼のペースに巻き込まれやすいから。
彼にその気がなくても、ふとした瞬間にどう転ぶかわからない。
だから、そうなる前に先手を打とうと思って、
「じゃ、じゃあケーキありがとうございます。いただきます。
けれど申しわけないのですが、私今ちょっと忙しくて。
夜にゆっくりいただきますね」
と言った。
こう言えば、彼ももう帰るだろう。
せっかく来てくれたのに、さっさと帰らせるなんてひどいことだと思うし心も痛むけれど、私が私を保つためだ。どうか許されてほしい。
「もっ、もう怒っていませんし、志木さんが悪いわけでもないですし! わ、私の胸にこんな高級な価値はありません!」
あ。動揺して変なことを言ってしまった。
そんな私に、志木さんは真面目な顔で。
「じゃあ、普通のお土産ってことで受け取ってよ」
「よ、余計にいただけませんよ! こんな高級なお土産、今までの人生でもらったことないです!」
「別に気にしないで、普通のおやつ感覚で家の人と一緒に食べてよ」
「い、いえ。ほんとにそういうわけには……。それに、お父さんもお母さんも今日は帰ってくるの夜遅いですし……」
「あ、そうなんだ。じゃあ、今は家に沙代ひとりなの?」
「あ、はい。そうです、ね……?」
家に、ひとり。
もし、志木さんを招き入れたら夜までふたりきり……。
なんてことを考えてしまって、途端に動揺する!
なんで⁉︎ 志木さんはそんなことなにも言っていないのに、なんで一瞬でも自らそんなこと考えちゃったの、自分ッ⁉︎
邪念を振り払うように頭をブルブル振ると、志木さんが少し驚いたように「どうした?」と聞いてくる。
「い、いえ。なんでもないです」と答えたけど、私も私に驚いている。
……なんか、もし少しでも志木さんのペースに巻き込まれたら、私は彼を家に入れてしまう気がする。
志木さんは今日は私に謝りに来てくれたのだからそんなことは言わないと思う。
でも、私は彼のペースに巻き込まれやすいから。
彼にその気がなくても、ふとした瞬間にどう転ぶかわからない。
だから、そうなる前に先手を打とうと思って、
「じゃ、じゃあケーキありがとうございます。いただきます。
けれど申しわけないのですが、私今ちょっと忙しくて。
夜にゆっくりいただきますね」
と言った。
こう言えば、彼ももう帰るだろう。
せっかく来てくれたのに、さっさと帰らせるなんてひどいことだと思うし心も痛むけれど、私が私を保つためだ。どうか許されてほしい。