現状報告!オタク女子ですが、エリート上司に愛されてます。
すると、
「あ、忙しかった? ごめんな、じゃあ俺帰るよ」
やさしい彼は、私なんかに気を遣ってそう言ってくれた。
うう、心が痛むけれど、きっとこれが最善よね……⁉︎
「せ、せっかく来ていただいたのに本当にすみません。ケーキ、いただきますね!」
「いや、俺が勝手に来ただけだから。俺の方がごめんだよ。でも、休日なのに忙しいって、なにやってたの?」
「え゛」
まさかそんな質問が来ると思っていなかったので、思わず動揺する。
だけど、BL漫画を描いていましたとは言えず、ごまかそうとして、
「しっ、仕事してたんです!」
と答えた。
……すると、志木さんの目が、急に鋭いものへと変わった。
「仕事?」
そう聞き返され、私はなにも考えず、「は、はい」と言ってしまったのだけれど。
「休日まで家で片づけなきゃいけないほど、なにか仕事が溜まっているのか?」
「え、あっ」
そ、そうか、そういうことか。
そりゃ、志木さんは直属の上司だもんね。私が無断で休日に仕事していたら怒るよね。
でも、本当のことを言うわけにはいかず……なんてごまかしたらいいのか考えれば考えるほど、「あの、その、えと」と、しどろもどろになってしまう。
私のその態度が、おそらく志木さんにとっては、図星をつかれたことをごまかそうとしているように見えたのか、彼の表情はさらに険しいものへと変わる。
そして。
「仕事見せて」
「はっ? いや、その……」
「ちょっとおじゃまします!」
「ちょ、ちょっと志木さん⁉︎」
私の制止も聞かず、彼は私の家に押し入るように入り、二階へズンズンと上がっていく。そういえば、自分の部屋が二階にあるってことは、前に志木さんに話したことがあったなあ。それを覚えていたのか。さすが志木さん、記憶力がいい。
でも、やっぱり強引! 普通、今この家には私しかいなかったとはいえ、他人の家にこんなふうに無理やり入る⁉︎
ていうか、部屋に入れるわけにはいかない‼︎
彼氏を部屋に入れるというのは普通のことなんだろうけど、志木さんは彼氏っていうより上司って感じだし、それ以前に……!
私はすぐに彼を追いかけるけど、それは一歩遅く、私が彼を捕まえるよりも先に、彼は私の部屋のドアノブを回し、中に入っていく。
ーー万事休す。
「あ、忙しかった? ごめんな、じゃあ俺帰るよ」
やさしい彼は、私なんかに気を遣ってそう言ってくれた。
うう、心が痛むけれど、きっとこれが最善よね……⁉︎
「せ、せっかく来ていただいたのに本当にすみません。ケーキ、いただきますね!」
「いや、俺が勝手に来ただけだから。俺の方がごめんだよ。でも、休日なのに忙しいって、なにやってたの?」
「え゛」
まさかそんな質問が来ると思っていなかったので、思わず動揺する。
だけど、BL漫画を描いていましたとは言えず、ごまかそうとして、
「しっ、仕事してたんです!」
と答えた。
……すると、志木さんの目が、急に鋭いものへと変わった。
「仕事?」
そう聞き返され、私はなにも考えず、「は、はい」と言ってしまったのだけれど。
「休日まで家で片づけなきゃいけないほど、なにか仕事が溜まっているのか?」
「え、あっ」
そ、そうか、そういうことか。
そりゃ、志木さんは直属の上司だもんね。私が無断で休日に仕事していたら怒るよね。
でも、本当のことを言うわけにはいかず……なんてごまかしたらいいのか考えれば考えるほど、「あの、その、えと」と、しどろもどろになってしまう。
私のその態度が、おそらく志木さんにとっては、図星をつかれたことをごまかそうとしているように見えたのか、彼の表情はさらに険しいものへと変わる。
そして。
「仕事見せて」
「はっ? いや、その……」
「ちょっとおじゃまします!」
「ちょ、ちょっと志木さん⁉︎」
私の制止も聞かず、彼は私の家に押し入るように入り、二階へズンズンと上がっていく。そういえば、自分の部屋が二階にあるってことは、前に志木さんに話したことがあったなあ。それを覚えていたのか。さすが志木さん、記憶力がいい。
でも、やっぱり強引! 普通、今この家には私しかいなかったとはいえ、他人の家にこんなふうに無理やり入る⁉︎
ていうか、部屋に入れるわけにはいかない‼︎
彼氏を部屋に入れるというのは普通のことなんだろうけど、志木さんは彼氏っていうより上司って感じだし、それ以前に……!
私はすぐに彼を追いかけるけど、それは一歩遅く、私が彼を捕まえるよりも先に、彼は私の部屋のドアノブを回し、中に入っていく。
ーー万事休す。