現状報告!オタク女子ですが、エリート上司に愛されてます。



「なるほどね。カップルの組み合わせのことをカップリングって言うんだ?
じゃあ、沙代が好きなカップリングってどんなのなの?」

「初めて好きになったのは教師×男子高校生で、そこは今も好きです。
基本的に、そういう王道カップリングが好きですね」

「どういうのが王道なの?」

「そうですね。幼なじみとか、部活の先輩後輩とか、上司と部下とか」

「ああ。あの夜も、上司と部下の本持ってたもんな。ガチムチのやつ」

「そうですね……」


あれから私の部屋で、志木さんとふたり、彼の買ってきてくれた超高級ケーキをいっしょに食べながら、私は彼にBLについて説明をしていた。

いや、男性にBLについての説明をするなんておかしいのはわかっている。あんまり好ましいことでもないだろう。

でも、彼が聞いてくるのだから私はそれに答えているだけだし(という言いわけを心の中でしている。イケメンをBLへの道へと調教している感じがして気分が良い気がするというのも否定しない……)。


「そういうのって、現実世界でも考えたりするの?」

ケーキを食べ終えた彼が、紅茶をひと口飲んだあと、ふとそんなことを尋ねてきた。


「現実世界?」

「たとえば、俺が受けとか攻めとか」

「!」

ま、まさか本人からそんなこと言われるとは思ってなかったああ……!
これは、私の思っている以上に調教が効いている? それとも、もともと素質がある?
なんにせよ、私のような腐女子にとっては喜ばしいことだ。
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