現状報告!オタク女子ですが、エリート上司に愛されてます。
するとリンゴさんが、未だ立ったままの私と志木さんを交互に見てから、「その人が、今日いっしょに参加するっていうサヨコちゃんの彼氏?」と私に聞いてきた。
う、うん、と私は不安げに答える。
やっぱり、オフ会に彼氏を連れてくるなんて変なふうに思われてるよね。
だけど、リンゴさんとパティさんは嫌な顔ひとつせず、
「彼氏いいなー!」
「いっしょにいろいろ話しましょうねー!」
と言ってくれた。
ソルさんも、パティさんの隣でウンウンと頷いてくれていた。
うぅ。Taka★さんも含め、みんな本当に良い人たち。
とはいえ、不安な気持ちは完全には消えない。
これからアニメについて語りまくるというのに、アニメに詳しくない志木さんには、やっぱりつまらない時間だろう。
志木さん自身はそれでもいいと言っていたけれど、ほかのみんなが志木さんに気を遣ってしまったら、みんなにとって楽しい時間でなくなるのでは?とか考えてしまう。
そんなことを考えていると、リンゴさんが突然。
「なんかさー、Taka★さんも、サヨコちゃんの彼氏くんも、こうして並んで立ってると美形同士、良いカップリングに見えるー」
なんてことを言い出した。
それにパティさんも続いて。
「あ、うちも今それ思ってた〜。雰囲気的に、Taka★さんが攻めで、彼氏さんが受けのカプ?」
「そんな感じだよね! 萌えるわ〜」
ひ、人の彼氏でなんていう妄想をしているの、このふたりは‼︎
……と、一般の人はそう思うのかもしれないけれど、私は「いいぞいいぞ、もっと妄想しよう!」と心の中で思っていた。
ふたりのそんな会話を聞いて、Taka★さんは「やめろよ、腐女子はすぐにそういうこと言うよなー」と言ってきた。
まあ、この嫌がる反応こそ、普通のリアクションだよね。
場が若干しらけてしまったけれど、これが普通なのだから仕方ない。
……だけど、志木さんのリアクションは。
「そうか。彼女にはいつも攻め扱いされてるから、受けって言われると不思議な気分だなあ。
どういうところが受けっぽいんだろ? Taka★さんに俺からもっと寄り添って、甘えたりすればいいのかな?
Taka★さん、俺にアニメについて教えてください」
すると彼は、言葉通りTaka★さんに寄り添い、軽くボディタッチしながら甘い笑顔でそんなことを言った。
Taka★さんは「なんすか、やめてくださいよ」と言っていたけれど、リンゴさんとパティさんは、「キャーッ!」と興奮の声をあげる。
そりゃあ、イケメンが積極的に自ら受け発言して、ボディタッチまでしていたら、食いつかない腐女子はいないよね。
……私も、心の中では思わず雄叫びをあげたもん。
そうか、わかったぞ。
志木さん、この場をしらけさせないようにいろいろ考えてきたんだな?
アニメ好きな人たちが集まる今日のオフ会。当然、会話はアニメの話が中心。
だけど、志木さんはアニメについて詳しくない。
志木さんはそれでも良くても、周りの人が気を遣ってしらけてしまう可能性がある。
しかし、数日でアニメ全般に詳しくなるのは誰でも不可能。
そこで彼は、アニメについて知ることは捨て、代わりに、腐女子が喜びそうな発言や行動を考えてきたんだな?
アニメについて語れなくても、周りの人たちに喜ばれ、好かれれば、場がしらけることはないだろうから。
普段、仕事の場で、お客様の求めている声に誰よりも答えている彼からしたら、数日あればその程度のことは楽勝だっただろう。現に、彼はすでにリンゴさんとパティさんの心を鷲掴んでいる。
……志木さん、すごいな。
う、うん、と私は不安げに答える。
やっぱり、オフ会に彼氏を連れてくるなんて変なふうに思われてるよね。
だけど、リンゴさんとパティさんは嫌な顔ひとつせず、
「彼氏いいなー!」
「いっしょにいろいろ話しましょうねー!」
と言ってくれた。
ソルさんも、パティさんの隣でウンウンと頷いてくれていた。
うぅ。Taka★さんも含め、みんな本当に良い人たち。
とはいえ、不安な気持ちは完全には消えない。
これからアニメについて語りまくるというのに、アニメに詳しくない志木さんには、やっぱりつまらない時間だろう。
志木さん自身はそれでもいいと言っていたけれど、ほかのみんなが志木さんに気を遣ってしまったら、みんなにとって楽しい時間でなくなるのでは?とか考えてしまう。
そんなことを考えていると、リンゴさんが突然。
「なんかさー、Taka★さんも、サヨコちゃんの彼氏くんも、こうして並んで立ってると美形同士、良いカップリングに見えるー」
なんてことを言い出した。
それにパティさんも続いて。
「あ、うちも今それ思ってた〜。雰囲気的に、Taka★さんが攻めで、彼氏さんが受けのカプ?」
「そんな感じだよね! 萌えるわ〜」
ひ、人の彼氏でなんていう妄想をしているの、このふたりは‼︎
……と、一般の人はそう思うのかもしれないけれど、私は「いいぞいいぞ、もっと妄想しよう!」と心の中で思っていた。
ふたりのそんな会話を聞いて、Taka★さんは「やめろよ、腐女子はすぐにそういうこと言うよなー」と言ってきた。
まあ、この嫌がる反応こそ、普通のリアクションだよね。
場が若干しらけてしまったけれど、これが普通なのだから仕方ない。
……だけど、志木さんのリアクションは。
「そうか。彼女にはいつも攻め扱いされてるから、受けって言われると不思議な気分だなあ。
どういうところが受けっぽいんだろ? Taka★さんに俺からもっと寄り添って、甘えたりすればいいのかな?
Taka★さん、俺にアニメについて教えてください」
すると彼は、言葉通りTaka★さんに寄り添い、軽くボディタッチしながら甘い笑顔でそんなことを言った。
Taka★さんは「なんすか、やめてくださいよ」と言っていたけれど、リンゴさんとパティさんは、「キャーッ!」と興奮の声をあげる。
そりゃあ、イケメンが積極的に自ら受け発言して、ボディタッチまでしていたら、食いつかない腐女子はいないよね。
……私も、心の中では思わず雄叫びをあげたもん。
そうか、わかったぞ。
志木さん、この場をしらけさせないようにいろいろ考えてきたんだな?
アニメ好きな人たちが集まる今日のオフ会。当然、会話はアニメの話が中心。
だけど、志木さんはアニメについて詳しくない。
志木さんはそれでも良くても、周りの人が気を遣ってしらけてしまう可能性がある。
しかし、数日でアニメ全般に詳しくなるのは誰でも不可能。
そこで彼は、アニメについて知ることは捨て、代わりに、腐女子が喜びそうな発言や行動を考えてきたんだな?
アニメについて語れなくても、周りの人たちに喜ばれ、好かれれば、場がしらけることはないだろうから。
普段、仕事の場で、お客様の求めている声に誰よりも答えている彼からしたら、数日あればその程度のことは楽勝だっただろう。現に、彼はすでにリンゴさんとパティさんの心を鷲掴んでいる。
……志木さん、すごいな。