現状報告!オタク女子ですが、エリート上司に愛されてます。
触れたのは、一瞬。
だけど、時間が止まったような感覚がした。
状況がうまく飲みこめなくて、私はじっと志木さんの顔を見つめてしまう。
「なに? そんなに俺のこと見て。もう一回、してほしい?」
「っ! 違います!」
「ははは。わかってるって」
彼はまた、無邪気に笑う。その笑顔が私をときめかせること、わかってるの?
それに……あながち違くもなかった、かもしれない。
「帰ろう」
改めて手を差し出され、私はゆっくりと、再び彼の手を握る。
彼の手に触れて、なんだかさっきよりもドキドキしてしまった。
三ヶ月限定だったはずの、脅しから始まった彼との恋人関係。
もう、期間もキッカケもどうでもいい。
私たちはきっと、これから本物の恋人みたいになっていくのだろう。私は彼のこと、どんどん好きになっていくのだろう。彼は、安心して好きになっていっていい人だから。
そう思って、思わず顔が綻んだ。
手に感じる、彼の温もりが幸せだった。
この時の私は、そんなフワフワとした楽しい感情しか持っていなかった――……。
だけど、時間が止まったような感覚がした。
状況がうまく飲みこめなくて、私はじっと志木さんの顔を見つめてしまう。
「なに? そんなに俺のこと見て。もう一回、してほしい?」
「っ! 違います!」
「ははは。わかってるって」
彼はまた、無邪気に笑う。その笑顔が私をときめかせること、わかってるの?
それに……あながち違くもなかった、かもしれない。
「帰ろう」
改めて手を差し出され、私はゆっくりと、再び彼の手を握る。
彼の手に触れて、なんだかさっきよりもドキドキしてしまった。
三ヶ月限定だったはずの、脅しから始まった彼との恋人関係。
もう、期間もキッカケもどうでもいい。
私たちはきっと、これから本物の恋人みたいになっていくのだろう。私は彼のこと、どんどん好きになっていくのだろう。彼は、安心して好きになっていっていい人だから。
そう思って、思わず顔が綻んだ。
手に感じる、彼の温もりが幸せだった。
この時の私は、そんなフワフワとした楽しい感情しか持っていなかった――……。