VOICE~君の声を求めて
波乱の三小説

「おはようーしおーん」




「うわっちょどーしたの!?顔なんか死んでるよ!」



そう、私はカラオケボックスのお姫様抱っこ事件からほぼ寝られなかったのである。



しかもその事件があったのは金曜日……。
詩音に相談もできず、2日間ずっと眠れなかった。


「まぁね、ちょっといろいろあって……今日の帰りでもいい?相談したいんだけど」




いきなり詩音は目を輝かせた。
「いいよ!琴音から相談なんて雨でも降るかなー♪」

なんだか嬉しそうだ。

「よっ!酔っぱらいさん」






この声は……
もうわかる。
私の心が反応している。





「有馬くん!?酔っぱらいさんって辞めてくれない?」







最悪だ。朝から有馬くんに会うとか。






「なんだよーつれないなぁ。」





そう言って、FOUR VOICEの仲間の方に言ってしまった。





「えっ?なになに?有馬くんとそんなに仲良くなったの!?」




もう詩音耳元で叫ばないでよー




「ちょっとね……」
興味津々の詩音を軽くあしらいつつ、早足で教室へ向かった。

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