ガラスの靴〈短編〉
それがいようにムカついて

「はい。」


って返事をしてしまった。 

突然の出来事にみんな驚く。ただ、優斗は平然としていた。 


私は中学生まで演劇部だった。だからこの「シンデレラ」をやれると聞いた時、うれしかった。

私は堂々と舞台に立つ。 

先輩は継母の娘役なのをいい事にいやがらせをしてきた。


「止めて下さい!お姉様!!これは大事な衣装なんです!!」


先輩は私の大きな声と迫力にビックリしたのか、フリーズしていた。 


「なるほど。あなたを可憐くんが選んだ理由が分かったわ。」


「…それだけじゃないですよ。」


今までだまっていた優斗が声を発した。 


「じゃぁ、後なんの理由で?」


「それは…ヒミツです。」

私には分かっていた。 


オモチャなんでしょ?
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