(完)ないしょのメイド様


オレは久しぶりに千代に触れてうれしくなっていた



ーーコンコン



「はぁい」



ーーガラガラ



中に入って来たのは、大山と涼



「千代っ体調はどう?」



「今は元気だよ」



「そう、あっこれあげる」



「ありがとう」



千代はほんとに嬉しそうに渡されたものを受け取った



オレが2人の様子を見ていたら涼が何気なく



「こうして見ると、女の子って果敢ないな。特に今の千代ちゃんがそう見える」



「まぁな、千代は自分の命より子どものことを優先させてたし」



「どういうことだよっ!」



「双子を産むから最悪の場合の話だ。でもオレは諦めてねぇから」



「だよなっそうでなくっちゃ」



諦めるわけが無い大切な人を簡単に諦めらねっかよ。

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