恋愛対象外だから!【おまけ追加】
「…っ、」
「蒼君、ふうちゃんのこと好きなら女遊びはやらない方がよかったかもね。」
僕は近くに置いてるカバンを持ち、ふうちゃんの頭を撫でてから病室を出て行った。
蒼君は病室で寝ている、ふうちゃんのことをジーッと見つめていた。
その目は優しいお兄ちゃんの目だった。
「あれ、唯斗?来てたんですか?」
「やっほ〜、京君。」
「それより、仕事の方は順調なんですか?」
「順調〜。あ、今…ふうちゃんの病室行っちゃ駄目だからね。」
不思議そうな顔で僕を見る京君。
まぁ、そっか。
「…今、何かあるんですか?」
「うーん?蒼君が来てるんだよね。」
「…なるほど。では看護師には誰も近づかないようにナースステーションにも伝えときます。」
京君、物分り良すぎるよ〜。
さすが、椎名家の長男!
「よろしくね〜、京君。…あ!ふうちゃんなんだけど熱出てきたから京君、解熱剤かなにか用意してあげてね。」
「…熱ですか?では、冷えピタと氷枕を持って行きましょうか。」