恋愛対象外だから!【おまけ追加】


「き、京ちゃん?あの、そろそろ学会か何か行かなくてもいいの?」


「もうこんな時間ですか。…では、そろそろ行きますが絶対に安静ですからね?」



あたし、京ちゃんに信用されてないよね。
……うん。

何回言えば気が済むのだろうか。



「大丈夫よ、京汰。私達がいるんだからね。」



病室のドアからひょっこりと出てきたのは何年ぶりかのお母さんの姿。



「母さん、もう来てたのですか?…って、父さんはいないですが。」


「あ〜、パパなら蜜葉と類のお迎えに行ったわよ。遙は仕事場から直接行くって。」



今日来れないのは蒼ちゃんだけ。
唯ちゃんは予約があるとかで遅れて参加。



「では、母さん。楓加のことよろしく頼みますよ。とりあえず今日はこの病室には誰も立ち寄らないように看護師達にも言ってますから。」


「あら、さすが準備がはやいわね〜。本当は京汰にもいてほしいんだけど仕方ないわよね。」



何か、大切な話でもあるのかな。
少し様子が違う感じがする。



「俺も仕事ですから。帰りは明日の朝になりそうですからそれまで楓加を頼みます。」



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