恋愛対象外だから!【おまけ追加】
「…父さん。」
何年ぶりに直接こうして会っただろうか。
いつもは電話かメールで済ましてた。
「あまりにも遙が遅いから迎えに行こうと思っていたところだよ。」
「帰国したなんて聞いてない。」
「あぁ、京汰にも言ってなかったからね。実は昨日の昼に帰国したとこだよ。
周りの視線が気になるね、乗りなさい遙。」
黒い高級車に乗せられ家に向かう。
前には運転手がいて後ろの席に俺と父さん。
「まず、遙は僕に色々と言いたい事や聞きたいことがあるんじゃないかい?」
「…菊川はどうなった?」
「あぁ、今後一切関わらない約束で菊川の会社とも契約を破棄したよ。」
「…」
本当は俺が片付けたかった。
だけど、俺一人の問題じゃないんだ。
「蒼眞や唯斗に手を出し殺そうとした、本当は警察に突き出すべきなんだろうが色々とことが大きくなる。」
わかっている。
警察が絡むと俺達兄妹の生活にも支障が出る。
それに、父さんは大手企業の社長。
面倒事は避けたいのだろう。
「…わかってる、」
「それに、遙も自分の行きたい道を見つけたのだろ?下手に関われば進学にも影響が出る。」