恋愛対象外だから!【おまけ追加】
何故、あたしには本当の両親がいないの?
いたら、こんな苦労することなかった。
さっき、来たミルクティーを飲む菊川さん。
そして、薬指にはキラリと光る指輪。
はるちゃんと結婚するんだ…、
はるちゃん、一言もそんな話はしないんだから本当にわからないよ。
菊川さんが椎名家の人間になる。
あたしみたいな邪魔者は困るんだ。
「だから、楓加ちゃん。すぐにでも遙君の前から消えてほしいの。」
「…わかりました。」
あたしばかりが舞い上がって、いい気になって皆の気持ちなんて知らなかった。
はるちゃんの言ってくれた言葉を勝手に信じて勝手に家族だと勘違いして。
菊川さんは、その後何も言わずに千円札を机の上に置き帰った。
あたしはどこに行けばいいんだろ。
帰る家も、家族も、何もかもなくなった。