カレシとカノジョ。

『七瀬くんっ?!』


電車越しから聞かれた声は
雫のものではなかった。

雫の母親のものだった。


『〜〜…』






は?







俺が返事をする前に言葉を続けた
雫の母親。


俺にはその言葉が理解出来なかった。



いや、


理解したくなかったんだ。

< 5 / 54 >

この作品をシェア

pagetop