松田先生オシエテ.

「もうすぐ文化祭だよね」



そうだった。
あたし達の学校は
毎年6月の梅雨の時期にする。



「出し物決めるの面倒くさいよね~」



あたしの席に集まる
舞と楓。



あたしに新しく出来た友達。



「分かるー。いざこざがねー」




あたしも文化祭の
準備、ていうか



みんなで何かをやるのが
嫌で嫌でたまらない。



『ちひろちゃんキモいんだけど』


『ほんとほんと、合ってないし』



こういう時期になると
嫌でも脳裏に蘇ってくる



あの汚い、自分が犯した光景が─



「千尋?大丈夫?」



2人が心配そうに
あたしの顔を覗き込む。



「…ごめん、大丈夫。」



無理やり笑顔を作った
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