あなたに恋心~handlingーWarning??【完】
「この時期、野良の猫はこういう暖かい場所に入り込んだりするんです。このままエンジンを掛けて走ったら中で焼け死んでましたよ。危なかったですね」
「ええっ!?」
私も女性も口元に手を当て驚いた。
「車に乗る人は、ちゃんと気を付けなくてはいけないんですよ。お気に入りの車を傷めるのも、生き物を惨殺するのも嫌でしょう」
落ち着いて話すと、猫を抱き寄せて、
「この子、お預かりしてもよろしいですか??一応病院に連れて行きますので」
女性と店長2人を見渡すと、
「あっ、はい、もちろんお願いします!!」
そしてジッパーを閉めたジャケットの懐に猫を入れると、乗ってきたらしい大型バイクに跨がりエンジンを掛け、フルフェイスのヘルメットを被った。
なんか妙に格好いい。
「では、失敬」
頭を下げて走り去った。