あなたに恋心~handlingーWarning??【完】
マンションの前に着いたのは夜8時になろうとしている頃だった。
「ああっ!!」
「……何ですか」
いちいち大きな声でビクビクされる。
「…あの、…お金が足りないので、そこのコンビニ行っていいですか」
恥ずかしくて小さくなる。
元からそこまで入れてないけれど、いつの間にか小銭しか入っていなかった。
「このマンションの人じゃないんですか??」
疑いの眼差しを向けられる。
乗り逃げだと思われてる。
と、
「ほら、そこにどなたかいらっしゃいますよお知り合いじゃないんですか??」
「はっ!?」
顔を上げ、前の方を見ると、間接照明の中に、壁にもたれ掛かった人影が見えた。
鳥目でよく見えない。
目を凝らしてよく見た。
「……董坂…さん???」