あなたに恋心~handlingーWarning??【完】


「ウサギ!!可愛い!!」


忘れていたけれど、動物は嫌いではない。
いやむしろ好きだった。


「待て!!手洗い消毒が先だ!!汚い手で触るな!!」


怒鳴られてビクッとなる。
なんだかずっと機嫌が悪い。


洗面を借りて石鹸で丁寧に手を洗って、携帯サイズの消毒液をスプレーする。


「…常連様なんですか??」


「…知り合いのペットショップから紹介されたんです。残念ながら、男一人でこの顔ではなかなか信用してもらえませんでした」


「…でしょうね」


聞こえないくらいにボソッと口を突いて出てしまい、また睨まれる。


ギャップがありすぎる。
この顔で、この出で立ちでペットシッターなんて。


「基本、女性がメインの仕事のようで、とくにこういう出張となると警戒して部屋に入れたがりませんしね」


「でしょうね」


「なので、いてもらえるだけで助かります」


助かっているような態度にも見えないけれど。


よほどのことがない限り、イタズラや不正を働くこともないだろうということで、グルで貴重品に手を付けるようなこともないだろう。



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