あなたに恋心~handlingーWarning??【完】
**帰ったら
結局、満足に求職活動もできないまま、いまだ就職難民の私は、卒業までコンビニでガッツリ働くことになった訳だけど。
それすら不本意にも奪われ。
原付の鍵も荷物も免許証もない。まさに財布しか持っていない事態に。
「気分転換にドライブしよう」
という洸亮さんの提案で、車で出掛けることに。
とても日差しの暖かい陽気でドライブ日和だった。
そしてどうせならと、迷惑は掛けたし、心配を掛けたかもしれないし、と、洸亮さんに頼んで数日振りにコンビニに顔を出した。
「どうしてたの!?連絡もつかないし!!」
店長と栞さんに言われ、栞さんに抱き締められた。
「心花せんぱい!!」
女ふたりにぎゅうっとサンドイッチにされハグされた。
ちょっと嬉しい。こういう感じ、学校でなかったな。
「無事で良かったけど、なにがあったの???」
「顔色あんまりよくないぞ。あれ??表の車のイケメンは???」
「え"っ??せんぱい、彼氏!?もしかして永久就職!?…あれ??どっかで見た人」
ガラス越しに店内から表を見た明里さんが、
「どうせどっかの合コンで見たんだろう」
「違いますよっ!!…あ」
言うと、雑誌コーナーに走り、男性向けのファッション雑誌を持ってきた。
「これ!!この人!!」