あなたに恋心~handlingーWarning??【完】
**嘘
***
具合が悪いからと何とか桜を無理やり帰らせた董坂。
ふと気付いた。
ハナもいない。
「ハナ??どこ行った??」
と、
カーテンの裏から、恐る恐る顔を出す。
怯えて気配すら消していたようだ。
「もう、大丈夫だよ。おいで」
「……にゃあ…??」
けれどなかなか近付こうとしない。
「…ああ」
服の匂いを嗅いでみて納得した。
香水の残り香がキツい。
仕方なくシャワーを浴びて出てくると、ようやく足元に擦り寄ってきた。
「探しに行くか、もう一人の飼い主を」
「にゃあん」