あなたに恋心~handlingーWarning??【完】


***


「マンションの管理人さんには会えないの??」


結局、原付も荷物も部屋の鍵も全てマンションの部屋に置いてきてしまった私。


スペアキーすら手元になく。


行く当てもなく、大した貯金もなく。宿無しの私は、栞さんの部屋に置いてもらっていた。


栞さんは隣町のワンルームで一人暮らししていた。


白い部屋。真ん中に小さな低いテーブル。カーテンから小物まで淡いブルーで統一された落ち着く雰囲気。


部屋着も落ち着いた紺色で栞さんらしい。


そして。
住人である洸亮さんならなんとか説明して鍵を開けてもらえるかもしれないという話になった。


「そうは言っても他人様の部屋だから」


「いや、諦めちゃダメだ。考えろ心花」


そして私達は、もうひとつの嘘を付いてみることにした。



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