あなたに恋心~handlingーWarning??【完】
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―――結局俺も、親父と同じってことか。
傷付いたハナを動物病院から連れ帰り、部屋に戻ると暖かいブランケットでくるみ、優しく撫でた。
「…ごめんな、ハナ。もうひとりの飼い主に……心花に、嫌われちまったよ」
ひとりベッドで腰掛けて項垂れる董坂。
無茶なことをして振り回す形で嫌われてしまった。
せっかくここまで漕ぎ着けたのに。
10年掛かって再会して。
何がなんでも他の男に取られたくなくて。
若い男に嫉妬して、一方的に不機嫌になって。
それなのに。
泣かせてしまった。
嫌われてしまった。
―――俺は何をしてるんだ。