幼馴染以上恋人未満
それでも私は諦めるつもりなんてなかった。だってあんな風に言われても本当は志樹が優しい人だって知ってるから。
これでも諦めのないしぶとい女なんですよ?私は。
「はっ!早く行かなきゃ!志樹が待ってる」
昔を思い出していた私は、我に返り止まっていた足を動かした。
………………
門の前に着いた私は、志樹が言っていた警備員を探していた。
あれ?どこにいるんだろう?
「誰かをお探しですか?」
「へ?」
警備員を見つけるためキョロキョロしていた時に、背後から声をかけられた私は間抜けな声を出してしまった。