幼馴染以上恋人未満



そんな数秒の沈黙を破ったのは私だった。



「そういえば、今日はどうしたの?メールとか滅多にしない志樹がメールしてくるほどだし」



「ああ、ただ手伝って欲しいことがあるんだ」



「え?手伝って欲しいこと?」



(そんなことのために志樹はメールしてきたの?)



何かの違和感を感じた私はふと志樹の方へ視線を移した。



(あれ?あの仕草……)



私が目にしたのは、志樹が自分の服の裾元を手で弄っていた。



(あの仕草どこかで……)



思い出そうと記憶の奥深くまで引っ張り出そうとした時に、志樹の呼びかけによって中断された。



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