幼馴染以上恋人未満
でも今日はこのみのことで二人はここへやってきた。
重い沈黙の中のそれを破ったのは智さんだ。
「単刀直入にいうよ。志樹、このみを振ったそうだね」
「はい」
智さんの問いに俺は即答した。嘘はつきたくなかった。そんな俺の返答に智さんは顔色1つ変えなかった。
「僕はね、これでも人間観察が得意でね。僕から見て2人はお互い好き合ってる…つまりお互い両想いだと思ったんだけど…」
「はい。智さんが観察通り俺は心からこのみのことは好きです」
そう告げた俺に二人はじゃあどうしてと表情をした。
「俺がこのみを振ったのは理由があったからです」
「それは何かな?」