幼馴染以上恋人未満
「二人は父さんから、自分は速水グループの者だと告げられましたか?」
そう口にした瞬間、2人揃って目を見開いた。
その反応だけで、あぁ話さなかったのかと悟った。まあ、隠したい気持ちも分からなくもないけど。
「光里ちゃん達があの速水グループの親族だったなんて…」
「俺はその事を数ヶ月前…つまりこのみに告白された日に知りました」
その言葉で智さんは色々と察したようだ。
智さんは表情を正して、再び俺の方へと視線を戻した。
「脅されたのか?それとも…....」
「このみをダシに使われた…っと言っていいかもしれませんね」
「やっぱりか…」
「え?え?何がやっぱりなの?」
唯一話についてこれなかった紅葉さん。