恐るべき冷酷さ加減。
先生「漢字ドリルか…」

親「いやその問題じゃないよね。絶対ね。ご存じのように、うちは、お寺で、わたしは、由緒ある、住職です。息子は、それを受け継いでくれるべき存在です。だから、その、あの髪型は、慣らせていくっていうか…」

先生「え、お寺だったんですか?」

親「知っといてよ!」

先生「ごめん」

親「フランクなんですよ、あなた。先生にしてはさ。」

先生「あ、今夜のメニューは、フランクフルトですか。変わってますね…」

親「だから、ちがーう!」

先生「パス」

親「妻が怒ーる!」

先生「妻がいていいよな!」

親「あんた、失礼ですけど、絶対結婚できないですわ。絶対ね。そんなんだったら、絶対だ。人として、なってないんですもの。その、近所のお姉さんだかですか。絶対無理ですよ、そんなの」

先生「うわ~ん。そこまで言うんかねぇ」

親「大の大人が泣くんじゃないですよ」

先生「じゃあ、NBAの選手、全員泣きなや、って言うんやな。そういうことやな?」

親「そうではないでしょ」

先生「あなたの励ましは、十二分に伝わりました。」

親「思っきし、けなしたで俺っ」





おわり
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