*両思い*
「もう戻る?」
優也があたしに聞いてきた。
そういえば、あたしたち何も言わないでここまで来ちゃった…!
閉会式とか大丈夫かなっ!!
いや、大丈夫じゃない!!
「優也っ!早く戻ろうよ!!」
ベットから降りて優也の腕を引っ張ろうとした。
けど…
「いった~!!」
捻挫しているのを忘れてた。
「まだここに居ればいいじゃん」
能天気な顔をしていう優也。
「ダメだよ!ね、優也肩貸して」
あたしは片足で立ちながら優也が座っているベットの方へ行った。
ギュッと優也の服をつまんだ瞬間に、また抱き寄せられて
「なに、もう胸は貸さなくていいの?」
ってにんまりした笑顔で言われた。
ーカァァァァァ///
「いいいいいいに決まってんじゃんっ!!!!!!」
噛みまくりのあたしは優也の服を離して、慌てて保健室のドアに向かった。
ケンケンしながら。
「ぷっ!はいはい行きますよ」