*両思い*



「もう戻る?」



優也があたしに聞いてきた。




そういえば、あたしたち何も言わないでここまで来ちゃった…!



閉会式とか大丈夫かなっ!!



いや、大丈夫じゃない!!




「優也っ!早く戻ろうよ!!」




ベットから降りて優也の腕を引っ張ろうとした。



けど…



「いった~!!」



捻挫しているのを忘れてた。




「まだここに居ればいいじゃん」



能天気な顔をしていう優也。




「ダメだよ!ね、優也肩貸して」




あたしは片足で立ちながら優也が座っているベットの方へ行った。




ギュッと優也の服をつまんだ瞬間に、また抱き寄せられて




「なに、もう胸は貸さなくていいの?」




ってにんまりした笑顔で言われた。




ーカァァァァァ///



「いいいいいいに決まってんじゃんっ!!!!!!」




噛みまくりのあたしは優也の服を離して、慌てて保健室のドアに向かった。




ケンケンしながら。




「ぷっ!はいはい行きますよ」





< 6 / 11 >

この作品をシェア

pagetop