能ある鷹は恋を知らない
後日談
between the sheets
ふと目を覚ます。
まだ部屋は薄暗く、陽が上る前の時間だと伺わせる。
首の下に腕を感じ、首を右に向けると愛しい人の顔があった。
やっぱり寝顔は可愛い。
声に出そうになった笑い声を潜めて起き上がろうとした。
「え…」
「どこへ行く」
身動ぎした瞬間、腕の中に絡め取られるように引っ張られた。
「どこにも行かせない」
「高島さ…っんむ」
まだ眠たそうな目がこっちを向いたかと思うと覆い被さるようにして唇が重ねられる。
それはほんとに今まで寝ていたのかと思うほど深いものだった。
朝からこんな…だめ…。
数時間前まで熱に溺れていた身体は簡単に火が付く。
流されるように口づけに応えながら愛しい重みに腕を回す。
「は…っどこにも、行かないから…」
「信じられん」
「ぁあ…っ」
結局そのまま夜の続きが始まり、熱に浮かされた身体が拒めるはずもなく、気だるさも吹き飛ばすように夢中になっていった。
「今日も仕事なのに…」
「俺もだ」
落ち着いたあと、ベッドの上で並んで寝そべっていると優しい手つきで髪を撫でられる。
たまに髪を避けるようにして額に口づけが落ちた。
高島さんってこんなに甘くなるんだ。
見知らぬ一面にどうにも恥ずかしくて赤面する。
いつもクールで基本的に無表情な彼がこんな甘やかすような仕草をするなんて思わなかった。
気持ちが通じ合ったのは昨日。
愛しさをもて余すように触れる高島さんの意外な一面に戸惑ってしまう。
「高島さんって…いつも恋人にはこんな感じなんですか」
「ん?…分からん。いつもと言うほど恋人はいなかったし、こんなに常に触れたくなるのは芹香だけだ」
「…っ」
そんなこと甘い声で言うなんてずるい。
もうどこまで好きにさせたら気が済むんだろう。
恥ずかしくて思わずシーツの中に潜るように下がった。
まだ部屋は薄暗く、陽が上る前の時間だと伺わせる。
首の下に腕を感じ、首を右に向けると愛しい人の顔があった。
やっぱり寝顔は可愛い。
声に出そうになった笑い声を潜めて起き上がろうとした。
「え…」
「どこへ行く」
身動ぎした瞬間、腕の中に絡め取られるように引っ張られた。
「どこにも行かせない」
「高島さ…っんむ」
まだ眠たそうな目がこっちを向いたかと思うと覆い被さるようにして唇が重ねられる。
それはほんとに今まで寝ていたのかと思うほど深いものだった。
朝からこんな…だめ…。
数時間前まで熱に溺れていた身体は簡単に火が付く。
流されるように口づけに応えながら愛しい重みに腕を回す。
「は…っどこにも、行かないから…」
「信じられん」
「ぁあ…っ」
結局そのまま夜の続きが始まり、熱に浮かされた身体が拒めるはずもなく、気だるさも吹き飛ばすように夢中になっていった。
「今日も仕事なのに…」
「俺もだ」
落ち着いたあと、ベッドの上で並んで寝そべっていると優しい手つきで髪を撫でられる。
たまに髪を避けるようにして額に口づけが落ちた。
高島さんってこんなに甘くなるんだ。
見知らぬ一面にどうにも恥ずかしくて赤面する。
いつもクールで基本的に無表情な彼がこんな甘やかすような仕草をするなんて思わなかった。
気持ちが通じ合ったのは昨日。
愛しさをもて余すように触れる高島さんの意外な一面に戸惑ってしまう。
「高島さんって…いつも恋人にはこんな感じなんですか」
「ん?…分からん。いつもと言うほど恋人はいなかったし、こんなに常に触れたくなるのは芹香だけだ」
「…っ」
そんなこと甘い声で言うなんてずるい。
もうどこまで好きにさせたら気が済むんだろう。
恥ずかしくて思わずシーツの中に潜るように下がった。