冬恋
「お前が言い出したんだからな〜」
午前中の授業が終わって、今はお昼。購買を買いに私は野中くんと真と階段を降りている。先頭を歩きながら、愚痴を言っている真に野中くんは逃げないように笑いながら言った。
「あーもうなんであんな約束しちまったんだろう」
うちの購買はとっても美味しくて、いろんな人が買いに来る。だから、真に買ってもらうことが決まって次の休み時間に私たちは予約を入れた。


「おばさん」
「あら、恋冬ちゃん。はい、これね」
購買のおばさんとは仲良くしてもらっててもう名前を覚えられてる。おばさんって言ってもお母さんより絶対に若いけど…まーおばさんって呼んでって言われちゃった限りはそう呼んでるけど、みんな。
「野中です。予約のパン…」
「あーはい。これね」
野中くんはあんまり購買来ないのかな?
「おばさん、この2人のパン代。はい」
「あら、おごりなの?いいわね」
渋々っと言った感じで真はパン代の300円をおばさんに払った。
「残りは…はい」
私は真に奢ってもらったパンの他に買ったパンの代金を払った。
「まいど」
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