One of Them〜第一幕〜『下書き』




次の日、合格者だけ集められた教室でサヤは席に着く。

(………と言っても全員合格したけど)

サヤは眠りにつこうとするが、その時「サヤ」と名前を呼ばれる。


「眠るのは後にしろ。今から先生から話があるからな」

いつの間に来ていたのかとサヤは驚きながらも「……はーい」と答えた。

「さて、諸君。先に卒業試験合格おめでとう」

つらつらと話していく先生の言葉をサヤは聞き流す。

3,4分経ったくらいに先生から「では、…」とタメが入り空気がシーン…となる。

「今から軍に入るに当たってスリーマンセルを組んでもらい、其々の隊に入隊してもらう。因みにメンバーは成績上こちらで決めさせてもらった」

その言葉にえーと抗議の声が上がる。

(まぁ当たり前よね。人間は仲良い者と一緒にいたいもの)

「ではまず第1部隊1班から!第1部隊は優秀な軍を1番排出するだけあって厳しい部隊だから気をつけろよ!まずは、大地ソラ<ダイチ-ソラ>!」

「やったー!はぁーい!はいはーい!!」

大地ソラ。頭脳面ではドベに近いが実技面、特に剣術はこのアカデーメイアーでは右に出る者はいないと言うほどの才能を持っている。

明るい性格故か女子からも男子からも好かれている。

「そして次!古宿シン<フルヤド-シン>!」

「……はい」

古宿シン。頭脳明晰、容姿端麗。弓では狙った獲物は逃がさない完璧主義のクール人間。

「「キャーー!」」

女子からは盛大に人気の人だ。


(第1部隊は優秀な人が選ばれるって聞くし成績中の下にいる私には関係ないわね)

あるとしたら後方部隊の第5,6部隊辺りだろうと思っていた。

「ここまで来ると次ラメちゃんじゃない?」

「えぇー!そんなことないわよぅ!第1部隊って女の人いないみたいだしー」

「でも成績上位じゃん!」

ザワザワと女子たちが騒ぐ中先生が最後の1人を発表する。









「最後の1人は…










星月サヤだ!」




「「……………………」」

サヤも含め全員の目が点になった。







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