One of Them〜第一幕〜『下書き』




数日後、


「おら!さっさと行くぞ!」

「えー……」

「3人全員じゃねぇと無理なんだからさっさとしろ」

サヤはソラとシンに腕を引っ張られ第1部隊軍人施設に向かう。

(なんでこんなことに……)

サヤはガックシ…と頭を垂れながら2人に引きづられる。

「もう帰りたい…」

「まだ歩いて5分も経ってねぇよ!?」

「つべこべ言わずさっさと行くぞ」

ズルズルズルズル………。


約10分後、

「ライセンスを見せろ」

門番にライセンスを見せて確認されると門が開かれる。

「新人1班は目の前にある施設の2階の1番右端の部屋で待機しておけ」

「はい!」

「はい」

「……はーい」

3人はそれぞれ返事をして部屋で待機する。

「うわぁ!すげぇワクワクしてきた!!」

「落ち着けよ馬鹿力」

「んだと!この根暗!」

「能無し」

「根暗!」

「ドベ」

「根暗!」

(根暗しか言うことないのかな…)

言い争いをBGMにサヤは眠りにつこうとする。

シルフは気候はあまり変わることなくずっとほのぼのとした太陽が出ているため眠たくなるのだ。


ガラッ、

突然ドアが開く音がして2人は静かになりサヤはゆっくり起き上がる。

「お、揃ってるね」

「「「…………………」」」

(((…………熊?)))

入ってきた男は何故か女子受けしそうな可愛らしいシロクマの着ぐるみを被っており3人はどう反応すればわからず戸惑う。


しかも着ぐるみは頭の部分だけで服はシルフの象徴である緑の軍服を着ていた。



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