One of Them〜第一幕〜『下書き』




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星月一族は約8年前。何者かに襲撃に遭い集落を滅ぼされた。

一族は2人を除いて全滅。

1人は星月サヤ。当時は4才。家の洞穴にて発見。きっと両親によって安全な場所に隠されていたのではないかとされる。


もう1人は星月アヤ。当時10才でサヤの姉でもある。あの襲撃の際に行方不明となった。尚、推測によりほぼ何処かで死亡してるのではないかと言われている。


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あの襲撃以来、国の除け者にされたサヤは孤独に耐えて生きている。

当時は周りの人間も助けるどころかサヤを除け者にした。

希少な魔法使いだから周りの人らも一層警戒していたのだろうとサヤは考える。

1人になってからもサヤはもうなにも残っていない集落から未だに離れておらず、そこで生活をしている。

勿論、自分の家以外の建物などは秘密裏に全て撤去されており、魔法で修繕した家がそこにポツンとあるだけだ。


サヤは帰ってくるなり私服の着物に着替えて縁側で淹れたてのお茶を飲む。


「……あぁ、こんなはずじゃ。というかなんで第1部隊なんだ私。いや、確かにその分お金とか入ってきそうだけど……」

1人で生きてるサヤはお金を稼がなければならない。

ここらでたくさん稼げる仕事は軍人のみだからサヤは校長に無理言ってアカデーメイアーに入ったのだ。

(まぁ殆ど寝てたしサボってたけど…)

これからの給料からアカデーメイアーの分は引かれると説明は受けてるため別にもうどうでもいいのだ。

ズズズズズ……ゴクン。

「………なるようになれ、か」


__もう第1部隊になったのならしょうがない。


サヤは諦めて運命を受け止めてお茶を飲み干した。


「…………訓練、ついてけるかなぁ」


サヤの悩みは尽きそうにない。



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