【エッセイ】『願はくは花のもとにて』
何でも訊きゃ良いってもんじゃない

普段からよく調べものすることが多いんですよね、花屋であれ書家であれ。

花屋なら花屋で植物のこと、書家なら書家で文字とか文学とか、まぁあとは漢字の由来から漢文の意味とか、だいたい一通りは調べたりする訳ですよ…。

で。

まぁ嫌でも頭には入りますから、

「あ、それはここをこうやって」

なーんて感じでチャチャッと口や手が出る訳でして。

だから、

「分からないことは蝶眠に訊いとけ」

みたいなフシがみんな周りはあるみたいなんですよ。

でもねぇ。

何でも訊きゃ良いってもんじゃあない。

うちが分からなかったら誰に頼るねんなってなる訳でありましてね。

願わくば調べたりする癖をつけてもらいたいなー、なんて願う訳ですけど、これが世の中そうゆかない。

人間、頼みの綱が出来ると握って離さないですからね。

こうなると始末が悪い。

逆に掴まれた方は、逃げが利かない。

頼られるうちが花なんて言う人もありますけど、頼りっぱなしは相手がしんどくなりますから、ほどほどにしましょう…という話。



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