【エッセイ】『願はくは花のもとにて』
親兄弟は他人の始まり
最近ようやく新作書いてます。
「龍の倅」といいます。
前々から宇和島伊達家の話は書きたくて取材して、宇和島弁の方言辞典まで買ってたんですが、なかなかタイミングがなくて書けなかったんですね。
けど。
書き出しがようやく決まって、そしたら一気に20ページぐらい書けたんでGOサインでした。
伊達政宗はみんな知ってるんですが、じゃあその周りはというと意外に知られてなくて、今回伊達秀宗を取り上げたら「政宗の間違いじゃないのか」とか「フィクションだろ」とか声がありまして。
でも実在なんですよ。
調べてみると親子の間柄は良くなかったようで、分家だ本家だとあの時代かなりもめたりしてるんですよね。
かなりのコンプレックスがあるみたいで、今回は秀宗を軸にコンプレックスやプライドといったものを書ければなと感じてます。
一応表向きは和歌の添削のやりとりをしたり、形見分けで価値の高いものを貰ったりってのはありますが、だから良好だったのかって言われたら、それは別なんですよね。
うちもオトンとは仲が悪くて、しかも身勝手な親でしたから、なんか秀宗さんの気持ちとか、わからなくないかなって伝わるとこが、なくはないんですよ。
きっと振り回されて腹立ったり嫌な目に遭ったりあったんだろうなって、書きながら思ってます。
そんなとこも読んでもらえたら、まぁいいかなと思ってます。