絵本 短編集
クラゲはただプカプカと、何処へ行きたいこともなく、何をしたいわけもなく、ただプカプカと、波に揺られるまま大きな海に浮かんでいました。
あるとき、太陽がたずねました。
「あなたはどうして何もしないの? 」
「君は変なことを聞くんだね。だって僕はクラゲだよ。こうやって波間を漂っているだけの存在なんだ」
「あなたはそれで満足なの?」
「不満足ではないよ。僕は君の光でキラキラと輝いている、それだけでいいんだ」