届くなら、あの日見た空をもう一度。
だからいつもならほんの少し、コーヒーを飲む間だけしかそこにいかない。
床に座ろうかとも思った。
床に座ってもいい。
いつもそうだから。
でもきっと、なのねえは俺がバルコニーの前に行かないならソファーに座れと言うだろう。
結局俺は自分からソファーに座ることにしてそそくさと課題集を開いた。
問題を解いていると少ししてからタオルを片付けたなのねえが戻ってきてすぐ近くに座る。
なのねえに移りそうになる意識を逸らすように課題に集中する。