届くなら、あの日見た空をもう一度。

罵声を浴びせる人たちすら、いまの私にはいなくなってしまったのか。

いよいよ本当に、一人ぼっちになっちゃったんだ。

私を否定する人すらいなくなったこの世界で、私が存在し続けることに何か意味はあるのだろうか?

このまま私がいなくなっても悲しむ人どころか喜ぶ人もいない。

そんな世界で生きていく意味があるのだろうか?

もう何もかもどうでもいいと思えた。

何も考えたくない。

膝を丸めて目を閉じた。

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