届くなら、あの日見た空をもう一度。

その時に気づけなかった。

いつだって君は真っ直ぐに私を見てくれていたのに、私には自分のことしか見えていなかった。

あの時の私は周りなんて見ようともしてなかった。

違う。

そうじゃない。

私は気づいてた。

ちゃんと見えてた。

なのに逃げたんだ。

気づかないふりをして。

見えていないふりをして。

一人で勝手に壁をつくって。
< 391 / 465 >

この作品をシェア

pagetop