パーフェクト・インパーフェクト


「お互いの休みの合う日にしようか」

「そ、それは一日デートするってことですか!」

「あれ、違った? 俺はすごいそのつもりだった」


仕事のない日まるごと、家を空けていて大丈夫なの?

奥さん(仮)に疑われない?
娘ちゃん(仮)にさみしい思いをさせない?


それともこういう人にとって、そんなのは、至極どうでもいいことなのかな。


「もし嫌ならぜんぜん――」

「いえ、一日コースでお願いします!」


どんなコースが何通りあるのかは存じ上げませんが。


「わかった、一日コースな」


また笑う。

きょうもずっと笑っている。

もしかしてお酒を飲んできたのかな。

こんな時間まで、どこで、誰と、なにしていたんだろ。

< 94 / 386 >

この作品をシェア

pagetop